花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

西川和子『大画家ティツィアーノの歴史物語』を読んだ。

図書館予約をしていた 西川和子・著『大画家ティツィアーノの歴史物語-パトロンは宮廷だった』(彩流社・刊)を漸く読むとことができた。感想をサクッと...😅。

著者の西川氏は美術史というよりもスペイン史がご専門のようで、やはりティツィアーノとハプスブルグ家(特にスペイン)とのパトロン関係が大きな比重を占めるのは当然だが、事実、マリア・デ・ハンガリーの意外な活躍なども知ることができ、興味深く読んでしまった。

さて、本書はヴェネツィアのカドーレ出身の画家ティツィアーノが、いかに画才と人脈を駆使し、イタリアから欧州全域に名声を馳せたか、その過程を歴史物語としてわかりやすく教えてくれる。私的には、ピエトロ・ベンボやピエトロ・アレティーノ等のヴェネツィア人脈や交友関係が、色々なところで実を結んでいくのが出世物語的で面白かった😊。

で、特に興味深く読んだのは(ハプスブルグ家関連はもちろんだが)、パトロネージ拡大過程で、教皇やフェッラーラ、マントヴァ、ウルビーノ等のルネサンス宮廷文化・芸術嗜好の歴史概況も描かれていることで、イタリア美術好きとしても関心のあるところだ。

もちろん、フェッラーラのアルフォンソ1世のストゥディオーロ(エステンセ城)の発注過程も了解できたしね😊。

エステンセ城「アルフォンソ1世のストゥディオーロ(再建&写真パネル)」(フェッラーラ)

kal1123.hatenablog.com

ということで、サクッと感想ではあるが😅、歴史物語という流れでティツィアーノの画業をわかりやすく勉強できたし、美術史本とはまた違った楽しみ方のできる本だと思った。

ちなみに、P72「ところでフェッラーラではアンドレア・マンテーニャが長く宮廷画家を務めましたが」の箇所、正しくはマントヴァの宮廷画家なので訂正が必要かと...😅。